能登半島地震では、防災科研K-NETや気象庁震度計の強震記録が得られている。
震源域の強震記録の加速度応答スペクトルおよび疑似速度応答スペクトル(減衰5%)を図1,図2に示す。
また、近年の被害地震における代表的な強震記録との比較を図3に示す。
K-NET穴水(ISK005)観測点での記録は、周期1秒程度が卓越しており、建物の被害を引き起こす1〜2秒の周期帯では、兵庫県南部地震のJR鷹取駅や新潟県中越地震の川口町震度計での記録にはやや及ばないものの、兵庫県南部地震のJMA神戸(神戸海洋気象台)や新潟県中越地震のK-NET小千谷、JMA小千谷を上回っており、強烈な地震動であったことが窺える。
図1 加速度応答スペクトル(減衰5%)の比較(左: NS成分,右: EW成分)
図2 疑似速度応答スペクトル(減衰5%)の比較(左: NS成分,右: EW成分)
図3 近年の代表的な強震記録との応答スペクトル(減衰5%)の比較(左: 加速度応答スペクトル,右: 疑似速度応答スペクトル)
震源域の各地域では、地点間距離が比較的小さい2観測点で強震記録が得られている。
以下では、各地域ごとに、強震波形やそのスペクトル特性を比較し、サイト特性の相違について考察する。