[調査結果概要]
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以下に示す調査結果は、基本的に徒歩により旭山撓曲周辺域に絞って行ったものである。今回の調査より、全体として旭山撓曲上付近は、報道されていた周辺域の被害に比べると、被害が軽微であったように思われる。 |
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墓石の転倒調査より、地震動の主要な方向として少なくとも断層の上盤(西)側では、概ね北東〜東北東であったようである。今回は3地点のみの調査であり、既に修復済みの墓石も多いと現地で聞いたが、移動の難しい大きな墓石・観音像・石碑などの転倒方向がほぼ同一方向であった(墓石参照)。また、強震記録との比較整理結果を『地震動成分比較分布図』に示す。 |
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道路盛土の法面などは至る所で同じような被害を受けており、地上構造物よりも地盤変状に起因する被害が目立っていたようである(例えば24、37、51、53など)。 |
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旭山撓曲上に近い青木川の道路橋2橋は、竣工が昭和30年代後半であり、補強等もされていないようであったが、大きな被害は無かったようである。また少し東側に架かるかなり古いと思われる水管橋も被害はなかったようであり、強震記録や周辺(例えば矢本町矢本、南郷町二郷、鳴瀬川周辺など)の被害状況に比べると意外な感じを受けた(38、39、35)。 |
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地震断層を発見出来ないかと少し期待も込め歩き回ったが、全く成果は無かった。調査後、今回の断層位置は、旭山撓曲より東側にずれているのではないかという報告もあり、今後の成果が待たれるところである。 |
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