宮城県大崎市鳴子

[K-NET鳴子(MYG005)]
鬼首山学校(旧鬼首中学校)敷地の南西端にK-NET強震計が設置されている。
本震の震度は6弱(計測震度5.5)。周期3秒程度の成分が卓越し、南北方向の震動が卓越した波形が観測されている。
周辺の建物などに特に被害は見られない。
K-NET観測点から北に約500mの洞雲寺の墓地では、墓石の転倒や回転は見られなかった。



旧鬼首中学校校舎

同左

K-NET強震計

特に地盤変状も見られない

墓石の転倒・回転は見られない

同左

[寒湯地区の地盤陥没]
鬼首の寒湯(ぬるゆ)地区では、民家の敷地で直径10m程度の地盤陥没が見られた。その数件隣の民家では、元々は水田であった2箇所で径5m程度の陥没が見られ、うちの1箇所は牛小屋の北西側の基礎を破壊していた。
現地の方に伺った話などによると、1996年に発生した鬼首地震と呼ばれる群発地震でも複数箇所で同様の陥没が起こっており、地震ではないが2001年に起きた陥没事故では、自動車1台と電柱が呑みこまれて、見つかっていないとのことである。
現地は鬼首カルデラ内にあるが、地下水が堆積層を削って空洞化したところに、地震動などがトリガーとなり陥没が起こるようである。



民家の庭先の陥没

同左

陥没箇所の上流側の水は透明

陥没箇所の下流側の水は火山灰と混ざり白濁

2つ上の写真の数件東側の民家の庭先での陥没

同左

上の写真の箇所のすぐ西側の牛小屋
北西側の基礎が浮いている

地盤陥没による牛小屋の基礎の破壊

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