[桂沢林道](地図中の@)
国道342号祭畤大橋の落橋により、6月の調査時点では祭畤地区にアクセスすることができなかった。
7月の調査時点では、板付-祭畤間に暫定の迂回路が開通していた。基本的に1車線分の幅の林道であるので、通行方向は時間帯により決められており、通行するには、一関市災害対策本部で通行当日に許可を受ける必要がある。天候によっては通行が許可されないこともあるようである。調査時点では林道の大半が未舗装であった。
![]() 板付側の起点 |
![]() 別の迂回路の工事中であった(矢櫃ダム付近) |
![]() 地震後切り開いた迂回路 |
![]() 応急的な橋で川を渡る |
![]() 祭畤側の起点 |
[KiK-net一関西(IWTH25)](地図中のA)
まつるべスノーランドの第2駐車場と、その下のグラウンドとの間に、KiK-net一関西の観測小屋が設置されている。
本震の震度は6強(計測震度6.3)で、最大加速度は史上最大の4000galオーバーであった。
観測小屋内の棚が飛び上がった形跡が見られたことが、既に防災科研より報告されているが、観測小屋自体に損傷は見られなかった。
観測小屋のすぐ横のトイレの建物も外見上被害は見られないが、便器が割れており、加速度が大きかったことを伺わせる形跡があった。
トイレの横にある休憩所は、柱は曲がり、梁や斜材が抜けていた。柱は、砂利の中に数cm埋めてあるだけで、容易に飛び上がったものと思われる。
![]() KiK-net一関西 |
![]() 同左。防災科研が余震観測中であった。 |
![]() 観測小屋横のトイレ。便器が割れ、カバーは落下。 |
![]() 同左 |
![]() 休憩所。大きく変形している。 |
![]() 梁が抜けている |
![]() 斜材が抜けている |
![]() 階段の手すりが変形している |
[KiK-net観測点付近](地図中のB)
KiK-net一関西観測点の北西の民有地に、10棟ほど建物がある。ほとんどが木造だが、RC造が1棟ある。
そのほとんどが被害を受けており、基礎の被害、窓の被害が多く見られた。
![]() 観測点近くのプレハブ |
![]() 同左。束石の基礎に被害 |
![]() 上写真のプレハブの奥の建物。 |
![]() 周辺地盤の変状 |
![]() 屋根の被害 |
![]() RC造の建物 |
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![]() 周辺地盤の沈下 |
![]() 壁に入ったクラック |
![]() 通行止になっている国道342号の亀裂。 祭畤大橋の落橋地点はこれより1km程度東。 |
![]() 同左 |
[祭畤温泉](地図中のC)
KiK-net一関西観測点より南西には、祭畤温泉の旅館などがある。建物基礎の被害が多く見られた。
![]() 祭畤温泉 |
![]() 壁の被害 |
![]() 天井パネルのはがれ |
![]() 基礎の損傷 |
![]() 柱の基礎からのずれ |
![]() 壁に入ったクラック |
![]() 天井パネルの落下 |
![]() 擁壁の傾斜 |
![]() 開運神社の鳥居の被害 |
![]() 左の拡大写真 |
![]() 開運神社 |
![]() 神社建物基礎の被害 |
[まつるべスノーランド](地図中のD)
KiK-net一関西観測点よりさらに上がったまつるべスノーランドのセミナーハウス周辺では、斜面が滑っており、道路などに亀裂が多数見られた。
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[真湯温泉](地図中のE)
祭畤地区の西側の真湯温泉では、RCの構造物でのひび割れやパネルの落下、周辺地盤の変状が見られた。
国道342号を挟んだ南側の別荘地では、10棟の木造建物があるが、大きな被害はない。地盤の沈下や基礎のクラック、木枠のずれといった被害が部分的に見られた。
![]() 真湯温泉の温泉センター |
![]() RCの損傷 |
![]() パネルの落下 |
![]() 階段の損傷 |
![]() 真湯温泉の別荘 |
![]() 木製の柱の割れ |
![]() 基礎の損傷 |
![]() 地盤の沈下 |