土木学会田中賞(作品部門:新湊大橋)、
技術功労賞(事業部長 小林)を受賞

2013.6.14

2013年6月14日、土木学会平成25年度定時総会において当社より以下の2編が表彰されました。
http://www.jsce.or.jp/prize/prize_list/p2012.shtml

1. 田中賞(作品部門:新湊大橋)

企業者:国土交通省北陸地方整備局伏木富山港湾事務所、新潟港湾空港技術調査事務所
設計者:沿岸技術研究センター・エイト日本技術開発設計共同体他6者

土木学会

新湊大橋(写真は土木学会)

構造形式:5径間連続複合斜張橋(中央径間:鋼床版箱桁、側径間:PC箱桁)
橋 長:600m

受賞理由

新湊大橋は、伏木富山港の港湾物流の円滑化・効率化を図るため富山新港港口部の東西地区を結ぶ全長3.6kmの臨港道路富山新港東西線の主橋梁部であり、全長600m、主塔の高さ127m、中央径間360mの主桁を鋼床版箱桁、側径間120mをPC箱桁とする5径間連続複合斜張橋です。
主塔形状としては上部にA型、下部にH型を採用し、レベル2地震動に対し、免震支承、制震ダンパー、弾性拘束ケーブルの3種類の制震装置からなる制震システムを採用し、主塔や基礎の最適設計を図ることにより、立山連峰を背景とする周囲とも調和する美しくシャープなデザインを実現しました。観光資源としての活用も期待されています。
また、地域住民の利便性向上を図るため、桁下に幅3mの自転車歩行者道を吊り下げた2層構造とし、冬季の気候への配慮や利用者が閉塞感を感じないように側面は透明なアクリル板とした。自転車歩行者道の設置に伴い桁高が高くなったことから、風洞実験を用いた検討を行い、主桁にフェアリング及びフラップを設けて耐風安定性を確保しています。
以上のことから、本橋は立地条件を考慮した橋梁形式や構造の工夫、景観への配慮等が実施され、今後の橋梁技術の発展に大きく寄与するものと考えられることから、土木学会田中賞に値するものと認められました。

2. 技術功労賞

小林佐太男:(株)エイト日本技術開発 執行役員情報計測補償事業部長
用地・補償

技術功労賞を受賞した事業部長 小林

技術功労賞を受賞した事業部長 小林

表彰理由

同氏は、昭和54年に八雲建設コンサルタントに入社以来、常に第一線で活動し、今日まで33年にわたって公共用地取得のための調査業務に邁進してきました。それらに取り組む姿勢は、厚い信頼を醸成し、人目につきにくい用地・補償分野の補償技術力向上に大きく寄与しました。
同氏の特記すべき技術力は、長年の用地経験で培われた知識によって成し得る「代替性のない特定の土地取得」に発揮されており、その技術力は、公正かつ適切な補償額を算出し、権利者に対しても「事業継続の可能性を確信させ、土地譲渡の意思を醸成させる」等、用地取得の推進力となっています。
さらに、事業用地の円滑な取得を職務として長年努力した同氏のその姿勢は、単に良質な成果品を納入するにとどまらず、調査から補償額の積算までの一連の業務を通じて、地元関係団体及び権利者との信頼関係の醸成に努め、適正かつ円滑な公共用地の取得ができるように配慮する等、長年にわたって自らその「公共用地者」のあるべき姿を示されました。
以上により同氏の足跡は、技術功労賞の趣旨に合致することから、これを表彰することとします。