災害対応工程管理システム(BOSS)

RESEARCH THEME

防災計画の体系的整理と優先度評価システムの開発

過去の災害対応では、膨大なページ数の地域防災計画(例えば熊本県地域防災計画は資料編まで含めると約800ページ)から必要とする情報を素早く把握することが困難であったことが指摘されています。そこで私たちは、東日本大震災、熊本地震、九州北部豪雨、西日本豪雨、北海道胆振東部地震など、過去の災害対応の検証と地域防災計画の分析に基づいて災害対応の体系的な整理を行い、その流れを「災害対応フロー図」として整理しました。

この「災害対応フロー図」は、総務省の平成29年度地域IoT実装推進事業において東京大学生産技術研究所が当社や熊本県等と共に開発した「災害対応工程管理システム(BOSS)」に搭載されています。

同システムは、災害対応フロー図をベースとし、システム上で各種マニュアルや過去の災害対応で作成したファイル名などを参照できるようにしています。本システムを活用することで、災害対応に不慣れな職員であっても必要な情報に素早くたどり着け、災害対応が向上・効率化することが期待できます。

なお、本システムは、全国知事会の優秀政策を受賞している他、平成30年度の地域IoT実装推進事業において、熊本県内のほぼ全ての市町村に導入され、稼働が始まっているものです。

災害対応工程管理システム(BOSS)の表示画面の例