塩害環境における高い耐久性

かぶり厚さと上部工断面への工夫

上部工断面に斜ウェブ・面取りを採用することで、表面積を削減して塩分の付着を残りにくくし、塩害の耐久性向上を図りました。
ウェブの構造は、コンクリートかぶり厚さ70㎜、PC鋼材への多重防錆対策・防食性鋼材、
支承へのアルミマグネシウム合金による金属溶射を採用することで、耐久性を向上しています。
また、設計強度50N/㎟を標準とすることにより、安定した品質と必要な耐用年数における遮塩性の確保を図りました。

【設計のポイント】
塩害に強い炭素繊維補強材、超高強度高流動コンクリートなどの採用を検討し、耐久性を向上しました。
上部工へのプレキャストセグメント桁・部分ブレキャスト部材、下部工へのプレキャスト埋設型枠の適用、
コンクリートへのフライアッシュの利用も検討し、耐久性だけでなく、CO2削減による環境負荷の低減も目指しました。

設計のポイント

PC鋼材の多重防錆対策と防食性鋼材の採用

防食性に優れたエポキシ樹脂を用いてPC鋼より線の表面を厚膜被覆し、各素線間の隙間部を充てんした
防食PC鋼材(PE被覆型)を採用したほか、鉄筋はエポキシ樹脂塗装鉄筋により腐食の抑制を図りました。

防食PC鋼材(「PE被覆型」)
エボキシ樹脂塗装による防錆鉄筋