コンクリートプラント船での河川内施工では吃水(水面下深さ)が大きく、浚渫が必要になるため、
資材搬入桁(補助桁)による河川上空からの施工を標準としました。
具体的には、上部工架設時に河川内を使用しない架設工法を採用することで、環境への影響軽減、浚渫量の削減を図りました。
また、河川内の通年施工ができるため、施工時における工期短縮 に配慮しています。
【設計のポイント】
架設工法の採用に際しては、橋全体の連続化を目指した長大橋に対して、
さらなる構造性や耐久性の向上ならびに環境負荷軽減を見据えて、国内最長級の補助桁併用張出架設工法を計画しました。
さらに工期短縮を可能とする上部工プレキャストセグメント化の実現可能性検討も実施しています。
高強度材料等の採用により、桁高さ、橋脚、基礎構造を縮小し、環境・景観への影響を最小限に抑えました。
上部工断面の検討【図1】
一般的なPC箱桁構造に対して、内・外ケーブル併用構造と高強度材料の採用で、
桁高を縮小することができ、主桁断面と桁高の縮小を実現しました。
基礎構造の検討【図2】
一般的な鋼管矢板構造に対して、円形断面及び高強度材料の採用により、基礎断面の縮小化を図りました。
これにより、基礎断面の地形改変面積を最小化し、施工時間の短縮による鳥類の飛翔影響が軽減できました。
【設計のポイント】
桁下空間の確保により、鳥類の飛翔への影響を軽減しました。
一般的な配水管は煩雑に見えるため、床版一体型配水管を採用することで、河川内に排水せず、
シンプルな外観を維持することができました。
【設計のポイント】
道路上の排水が河川に流入しない構造とすることで、吉野川の水質環境に配慮しました。