車両搭載型レーザー測量システム(MMS)による3次元計測
2020.3.31
横浜市の共同溝整備
横浜市では道路事業や市街地開発事業に合わせた無電柱化(電柱などの地中化)を電線共同溝方式により進めています。
電線共同溝(C・C・BOX)の整備により、
(1) 情報通信ネットワークの信頼性の向上
(2) 水道管やガス管、電線や光ファイバー類の点検・補修工事に伴う交通への影響軽減
(3) まちの景観の向上や観光振興
(4) 安全で快適な歩行空間の確保
(5) 都市の防災性向上
など様々な効果が期待されます。
交通を止めずに3次元計測
調査対象である主要地方道横浜鎌倉線および環状2号線は第1次緊急輸送路に指定され、「横浜市無電柱化推進計画」に基づき電線共同溝の整備による無電柱化が進められています。
事業の推進にあたり設計及び工事に必要な現況平面図と縦断図、横断図を作成する必要があるため、現地測量を行いました。両路線とも、通行量が非常に多い道路及び歩道(L=3.8㎞区間)であることから、交通の妨げにならない方法として車両搭載型レーザー測量システム(MMS:モービルマッピングシステム) による3次元地形測量を採用しました。
MMS計測は道路上を走行しながらレーザー計測を行うため、一般の測量機器による地形測量と比較し、計測中の安全確保をしつつ短時間で必要となる現況地形の3次元点群データが取得できます。また、計測車両が進入できない道路幅員が狭い範囲では、可搬型MMS等により補完計測を実施し、欠損の無い3次元データの取得を行いました。
さらに、計測で得られた3次元点群データから路線の平面図・縦横断図の作成を行い、設計に引き継ぎました。
※ C・C・BOX(シー・シー・ボックス):Communication(or Compact) Cable BOXの略。ケーブルの種類ごとに別々の管路を埋設し接続部のみを一つに統合した形式。
業務名 | 主要地方道横浜鎌倉(鍛冶ヶ谷地区)ほか1路線 電線共同溝測量委託 |
業務内容 | 【三次元点群計測】4級基準点測量79点、4級水準測量3.8㎞、水準点設置(永久標識)6点、車両搭載型MMS 1日、 可搬型MMS等 1日、三次元点群データ処理1業務、三次元点群データ作成1業務 【図面作成】平面図作成0.095km、縦断面図作成3.8㎞²、横断図作成2.2㎞、全周囲画像作成1㎞ |
期間 | 2019月3日~2020年3月31 |
事業主体 | 横浜市道路局建設部建設課 |
レーザー:国土交通省(国土地理院を含む)やJIS(日本工業規格)ではレーザと称する
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