災害に強い道路をつくる
収用申請による用地取得(熊本県益城町)

2023.2.3

震災で具現化した道路整備の必要性

2016年4月の熊本地震で2度の震度7を経験した熊本県益城町では、多くの建物が倒壊し、町全体で甚大な被害が発生しました。熊本県全体の建物倒壊のうち16%が益城町で発生したと言います。幹線道路は災害時緊急輸送道路に位置付けられているにもかかわらず、倒壊した建物等により交通機能が失われ、地元住民の避難や救助、支援物資の輸送活動などに大きな支障をきたしました。熊本県では益城町復興のために、災害に強い道路ネットワークの構築が不可欠と判断し、道路整備事業に着手しました。

土地収用法を活かした用地取得に助力

業務の対象となった都市計画道路3・3・93号益城中央線は、2017年3月の事業認可を受け、県道熊本高森線を拡幅して4車線化する事業が始まりました。しかし、一部の土地の用地取得が難航したため、土地収用法を活用して用地買収を行うことになりました。エイト日本技術開発(EJEC)も担当区間について、対象となる土地の収用申請に必要な図書を作成しました。
現地では、一般的な調査にはない地元感情への配慮が必要となる難しさがあり、これまでの用地買収交渉の経緯を把握した上で慎重に調査を進めました。
その後、事業用地の確保が進み順次道路工事が進められています。EJECの関わりが、熊本の復興と地域防災力向上の一助となった業務でした。

震災直後(2016年5月)
用地買収後(2023年7月)
業務名 令和3度度 防安街 第2030-0-209号益城中央線防災・安全交付金(用地図書作成)その1委託
令和3年度 防安街 第2030-0-210号益城中央線防災・安全交付金(用地図書作成)その2委託
業務内容 裁決申請書(案)の作成、明渡裁決申立書(案)の作成
期間 2021年11月26日~2023年2月3日
事業主体 熊本県 益城復興事務所