パンジャブ州上下水道管理能力強化プロジェクトフェーズ2
(パキスタン国)
2022.4.15
上下水道運営職員の能力向上システムの構築
パキスタン・イスラム共和国パンジャブ州は、同国の人口のうち半数以上(約1.1億人、2017年)が集中し、国内総生産は全国の半分以上を占めるパキスタン経済の中心的な州です。その中でも特に人口の多い主要5都市(ラホール、ファイサラバード、ムルタン、グジュランワラ、ラワルピンディ)では、各都市の上下水道公社「WASA」が担当地域内の上下水道事業を運営していますが、運転維持管理面や財務面で多く課題を抱えていました。これらの課題を解決し上下水道サービスを改善することを目的として、各WASAと各WASA共通の研修センターとの連携を強化し、WASA職員の持続的な能力向上を図る研修システムを構築するプロジェクトが開始されました。
管口カメラを用いた実地研修
下水管の清掃方法として、従来は竹竿のガイドでノズルを突き刺し閉塞部を通すことを主としていました。水位が下がり始めると高圧洗浄車の作業の次に汚泥吸引車により溜まっている汚水を吸引し、水位が人孔(マンホール)内に下がると作業完了として人孔蓋を閉めていました。しかしこの手法では下水管内の堆積物は除去されず繰り返し溢水が発生してしまいます。そこで、下水管清掃支援としてまず従来手法の問題点を確認しながら下水管内の汚泥等の除去するための活動を行いました。
具体的には管口カメラを用いて堆積物が残っていることを映像を通してWASA職員に認識してもらいました。2021年度の第1期業務では、現状認識を基に溢水が頻繁に発生する原因や現地での最適な手法を選定について議論し、今後の維持管理手法について研修計画の基礎となる支援を行いました。2022年4月から第2期業務が開始する予定になっています。
業務名 | パキスタン国パンジャブ州上下水道管理能力強化プロジェクトフェーズ2(第1期) |
期間 | 2021年2月~2022年3月(第1期) |
発注者 | 日本テクノ株式会社 |
受注者 | EJEC |
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