2007年7月16日10時13分頃に発生した新潟県中越沖地震(Mj=6.8)により、柏崎市、長岡市、刈羽村、長野県飯網町で震度6強が観測され、死者11名、全壊建物約1100棟(8/8現在)の被害が柏崎市を中心に発生した。東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所では強い揺れを観測したことにより、自動停止したが、火災の発生やクレーンの被害などが発生し、活断層評価など様々な観点から注目されている。液状化が発生した影響等で埋設管の被害が多く、水道・ガスのライフラインの復旧に時間を要している。
当社では道路橋梁・トンネルやライフラインなど土木構造物を中心に多くの業務に携わっており、被害の模様を記録し後世に残すという社会的貢献と顧客のニーズに応えるという2つの目的から、7月19〜21日に被害概要を把握するための初動調査を行った。本報告は、前者の社会貢献の目的から調査結果をまとめたものである。一部その後の個別の詳細調査の際に、初動調査を行った箇所の復旧状況や若干の追加調査を行った内容も含んでいる。