都市部での災害時に道路状況を迅速に把握する
2022.3.25
国土交通省関東地方整備局では首都直下地震や雪害等に備えて、従来の防災対策に加えて、業務継続計画(BCP)を策定し、緊急輸送道路を確保するなどして、災害からの迅速な復旧を目指しています。 このためには、防災計画、マニュアル、訓練方法などが実効性のあるものとなるよう、見直し、最新技術を反映させたアップデートをしていく必要があります。エイト日本技術開発(EJEC)では、資料収集・調査・検討等を行った上で、このアップデートの支援を行いました。
首都直下地震発生時に道路状況をUAVで迅速に把握する
国土交通省は首都直下地震の発生時には、緊急道路点検を実施して道路状況を把握して救援ルートを選定し、全国各方面から都心にアクセスできるよう、放射方向の道路を活用した道路啓開を実施する方針です。今回はその点検手法としてUAV(無人航空機)を活用し、安全かつ迅速に現地情報を集約する取り組みを検討しました。 対象道路(約15km)の現地踏査では、現地状況を把握し、問題点を抽出するとともに、災害時調査用の基礎図面を作成しました。さらに、飛行調査訓練では災害協定各社とともに、既存マニュアルに基づく発災時を想定した一連の調査訓練を実施し、訓練後の聞き取り調査や勉強会の調整運営なども実施しました。そして、それらの結果をもとに、既存マニュアルの検証・改良・更新を行いました。
雪害時に道路交通を確保
大雪時に交通対策が実施される「雪害時対策区間」では必要な対策項目が定められているため、これらの項目が各区間の「除雪対策計画書」に反映されているかを確認しました。さらに、今後の参考のために、近年の積雪時対応事例を収集・整理しました。また、交通情勢・道路構造・交差点前後の実情に合わせて、スタック想定箇所の迂回路を、側道を活用して設定する可能性について検討しました。
業務名 | R3北首都国道防災対策検討業務 |
業務内容 | 首都直下地震や雪害等の災害対応に対し迅速かつ実効性のある防災計画、マニュアル等の改訂、 及び訓練を目的に防災に関する資料収集・調査・検討等 |
期間 | 2021年8月7日~2022年3月25日 |
事業主体 | 国土交通省 関東地方整備局 北首都国道事務所 |
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